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【知恵の森】つまらない日本に喝をいれる『神仏たちの秘密―日本の面影の源流を解く』松岡正剛(著)

2011-01-30 11:03


たらこ・スパゲティーに刻んだ海苔をかけて二本の箸で食べる。
「和風」や「和魂洋才」と単純に片付けてしまうには理解できないほど日本には文化が混ざり合ったモノが存在します。

例えば、古来には中国から漢字を学び、仮名を作り上げました。現代では、桑田佳祐が歌う「笑ってもっとベイビー 無邪気にオン・マイ・マインド」のように日本語と英語が混ざり合った不思議な言葉を生みだしています。
その他にもてりやきバーガーなんかもそうかもしれません。

本書は、日本人の持っている視点・考え方を「方法日本」という軸からわかりやすく解説し、日本の未来を構築する一冊です。

内容は、36人の各界リーダーを発起人とする「連志連衆會」で開かれた「連塾」で行われた公演を読みやすく再編集した高速ドキュメント・シリーズ。
その為、わかりやすく身近なたとえから始まり、日本が外来文化にどう対処し、どのように仏教を受け入れ、またどのように神話を作り上げたかも図解を交えて解説してくれます。

個人的には第二講の「神話の結び目」がおススメです。学校ではまず教えてくれない日本の神話の流れを解説してくれます。またそこで登場する日本神話構造~神統系譜~の図解は必見です。

その他にも第三講では、仏教にも触れ、多くの人が忘れてしまい、いま日本に足りないキーワードを示してくれます。

決して堅苦しくなく、著者の遊び心があふれており、歴史の流れを基本に据えながら「方法日本」の方法が浮かび上がるような内容です。

知的好奇心くすぐられる、とてもすごい一冊です。ぜひ読んでみてください。