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【知恵の森】谷崎文学が「痛い」ほどわかる『春琴抄』谷崎 潤一郎 (著)

2010-01-06 07:51


これはすごい。強烈で衝撃的な小説。

本来なら谷崎潤一郎の「陰翳礼讃」を紹介していれば無難で済むのだが、この小説を抜きに谷崎文学は語れません。

 

あらすじは、盲目の三味線師匠春琴に仕える佐助との愛と献身の話。このように書けば純愛ラブストリーかと思うが、
実は異常なまで彼女に一生をささげる様を壮絶に描き芸術にまで昇華する。思考と官能が融合した谷崎文学最高峰の一冊。

 

ラストは衝撃のシーンをこと細かく描写する。目をそむけたくなるが刮目して読むべし。

 

谷崎は「恥美的に生きる」ことを日常に描くことで自分の中にある美を教えてくれる。
このことは現代にも通じるものがあるのではないか?アイデアの発想や創作に非常に参考になります。