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【知恵の森】日本社会への警世の書『さよならニッポン農業』 神門善久(著)
2010-06-23 15:22
今日の一冊は、京都大学博士(農学)。現在、明治学院大学経済学部教授で過去に『日本の食と農』でサントリー学芸賞、日経BP・BizTech図書賞を受賞した神門善久先生による新刊です。以前、お世話になったこともあり、一冊頂きました。
※参考:『神門善久―農業を一人前にする条件―』
http://sugizo2.seesaa.net/article/140718827.html
近年、テレビ、新聞、雑誌は農業ブームで盛り上がっています。停滞する産業が多い中、農業は明るい話題で持ちきり、成長産業のごとく賛美されています。しかしその実態は???本書は、農業ブームに踊ることなく荒れる日本の農地を事細かに調査し、日本の農業の実態を解き明かします。
さらに問題点を洗い出し、解決策としてのモデルケースや平成検地など農地の管理を唱えます。そして、『食のアキハバラ構想』を提唱し、世界に通用する日本の農業へと導きます。
著者は『農地の乱れは心の乱れ』嘆き、日本の農業に期待し、国土を愛するからこそ書ける入魂の書。
また、グラフや数値を示し、農業の歴史、世界との関係がわかり、日本の農業の実態を知るには最適です。
ぜひ農業に興味がある方は、手にとってご一読ください。