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【知恵の森】『イタヤカエデはなぜ自ら幹を枯らすのか―樹木の個性と生き残り戦略』渡辺一夫

2011-02-19 10:19


渓畔林(渓流沿いの林)では、サワグルミ。その下流にはニセアカシア(ハリエンジュ)が生えている。また海沿いにはタブノキが多い。
これは、樹木がところ構わず生えたわけではなく、すべては自然の摂理。個々の個性、特徴を活かし、根を張り、大きく育とうとしている。

本書は、日本を代表する樹木36種を、「森の案内人」のエキスパートである著者が解説。外見の特徴、生き残るための多様な戦略を解説。身近な自然木の魅力にあっと驚く本格的樹木ガイドです。

特に、イタヤカエデの生態はおもしろく弱光利用型の光合成の特徴からイタヤカエデの特性を教えてくれます。

巷では、乱雑に人の手が加えられると草ボウボウになってしまう植物たちも、本来は、自然の摂理に基づき、調和を保っていることがわかります。また、木の個性がわかれば、その木に出会ったときにその土地の事、地形、気象が解るかもしれません。

ちょっと上級者向けですが、知っておいて損のない樹木の知識です。ぜひ読んでみてください。